2010年04月23日

若者のドラゴンクエスト離れ

上の話を読んでいて思ったのは、恐らく今の10代にとってドラクエは(昔に比べて)そこまで影響力を持たなくなったんじゃないの?ということ。とりあえずすぐに思いつく理由は二つ。

一つはRPGというジャンルそのものついて。(初代)ドラクエは日本人にRPGという存在自体を広めたエポックメイキングなソフトだけど、今の10代にとってはRPGなんて「生まれたときから存在するもの」だ。ドラクエはシリーズが進むごとに新作のリリース間隔が非常に長くなっていって、「RPGというジャンルへのファーストコンタクトがドラクエシリーズ」なんて人間の方が多分少なくなっている。

人間は最初に出会ったものとか、子供・青春の頃に熱中したものを非常に美化したがるから、一定の世代以上にとってドラクエの存在は非常に大きくなっているはず。でも今の10代は「生まれた頃からRPGというジャンルが確立していて、しかもライバルも山のようにいる」状態で育ってきている。もちろんいったん発売されればお祭り騒ぎになるぐらいの知名度なので、プレイしている可能性は高いだろうけど、直撃世代と同じほどの執着や愛着を持てるとはちょっと考えられない。ドラクエはあくまで「RPGの中の選択肢の一つ」ぐらいにドライに考えていても、全然不思議はないように思える。

もう一つも世代的な話になるけど、そもそも(今の10代は)「ドラクエの洗礼をどれだけ受けられたのか?」ということ。上でもちょっと触れたけど、ドラクエはある時期から開発期間が異常に長くなり始め、「ハード1世代の寿命を使い切って新作1本」という"超大作ゲーム"になってしまった。いくらゲーム自体の出来が良くても、直撃世代のように「成長や進学と寄り添うようにドラクエが発売されてた」みたいな状態とはまったくわけが違う。

「具体的にどれほど違うのか?」をまとめたのが以下の表。今回話題になった1991年生まれの19歳が世代的に(さすがに1995年発売のドラクエ6は無理だろうから)小学3年生でドラクエ7と初対面しているので、同じように小学3年生で初代ドラクエが発売された1977年生まれを「直撃世代」と仮定して比較してみた。

学年1991年生まれ直撃世代
小学3年生ドラクエ7(2000/8)ドラクエ1(1986/5)
ドラクエ2(1987/1)
小学4年生-ドラクエ3(1988/2)
小学5年生--
小学6年生-ドラクエ4(1990/2)
中学1年生ドラクエ8(2004/11)-
中学2年生--
中学3年生-ドラクエ5(1992/9)
高校1年生--
高校2年生--
高校3年生ドラクエ9(2009/7)ドラクエ6(1995/12)

見ての通り、1991年生まれは高校3年までに3作しかリリースされていないが、直撃世代は6作と2倍もの差が出ている。しかも(多少誕生年がずれたとしても)直撃世代が小学生時代をドラクエと共に過ごしているのに比べ、1991年生まれは最初が小学3年、次が中1年、最後が高校3年と、シリーズとして熱中し続けるにはあまりにも空白の期間が長い。もちろん旧作のリメイク作やスピンアウト作品は間に何本も出ているけど、ナンバリングシリーズの新作ほど盛り上がらないのは説明しなくても大概の人がわかっていることだろう。

要するに「ドラクエは自分にとって非常に特別」と感じるような下地は昔に比べればずいぶん減っていて、それによって(販売本数や商売・流通的な話を抜きで考えれば)ドラクエの若者への(心理的な)影響力が落ちていた。結果として「クリエイター・堀井雄二」の知名度も低下したが、それは別に不思議なことでははなかったのでは、という話。もちろん世代間云々の話じゃなくて単に「面倒だから手を挙げなかった」という可能性もあるだろうけど、話としてはずれるからここでは触れない。

ちなみに記事のタイトルについて触れておくと、9の例を見てもわかるように(どの年代にどれほど売れてるかは不明だけど)本数的にはバカ売れしているので「若者の方から」離れているということは、恐らくない。(このページによると、9は大ヒットした3をも超える415万本以上も売れている。)ただし開発期間はシリーズ4〜5を境に急激に伸びているので、むしろ「ドラクエの方が若者から離れている」と言えるかもしれない。何せ8から9は発売期間が実質的に5年ほど空いていて、この時間は子供や若者にはあまりにも長い。

このペースだと「2〜3作プレイしていたら、いつの間にか(年を食って)若者じゃなくなってた」という意味での「若者離れ」になってしまいそうなので、もう少し開発ペースが上がって若者離れを防いで欲しいですね、というのをオチにしてとりあえずエントリを終了しておきたい。

タグ:ゲーム ネタ
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